フレンドリーペアレントルール

 離婚に際して同居親 (監護親)を決定する際には、

●元夫婦としての葛藤感情と切り離して別居親と子どもの面会交流に協力できるか
●子どもに別居親の存在を肯定的に伝えることができるか
●子どもが面会交流に消極的な場合に別居親との面会交流を子どもに働きかけることを同居親の責務と理解できているか

等が同居親としての適格性の判断基準とされる原則。

 この判断基準は “Frendly Parent Rule:フレンドリー・ペアレント・ルール"(『友好的親条項』あるいは『非監護親に対する寛容性の原則』)と呼ばれ、別居親と友好関係を保てる親を同居親決定の際に優先することを意味している。

 このフレンドリーペアレントルールは一部のDV被害者支援団体やフェミニズム法学者たちから厳しく批判されことがあった。しかし現在、そうした反対意見は極端な立場と捉えられており、実務上は「フレンドリー・ペアレント・ルール」を基本に据えつつ、個々の事例 (とりわけDV事例)が抱える具体的懸念に即して、この判断基準を適用することの是非を厳正に査定することが行われている。

引用・参考文献:青木聡(2011)『面会交流の有無と自己肯定感/親和不全の関連について』大正大学カウンセリング研究所紀要 第34号

フレンドリーペアレントルールの訳語は定まっていないようで、「友好親優先則」としている場合もある。



寛容な親の要件。アメリカでは、フレンドリー・ペアレント・ルールと呼ばれるもので、わが国では東京高決平 15 年 1 月 20 日家月 56 巻4号127頁(22)で取られ、その後も判断基準のひとつの要件とされている(東京家裁八王子支部平成 21 年 1 月 22日審判家月 61 巻 11 号 87 頁)。離婚後の親子の交流を促進させる親を適格な親とみなす考えであり、今後、面会交流の進展とともに重要視されるものと思われる。


ところで離婚後の親権者・監護者の決定は、子の利益(民八一九条六項)や福祉を基準として行われなければならない。しかし、父母共に子に対する強い愛情を有している場合には、何が子の利益であるかの判断は、さまざまな事情の総合判断によって決定されているのが実情であるが、最近、注目すべきことは、別居親と子の面会交渉を認めることができるか、別居親を信頼して寛容になれるか、元夫婦としての感情と切り離して、子に相手の存在を肯定的に伝えることができるかという点が、親権の適格性の判断基準の一つとなりつつあることである。
二宮周平(2005)「別居・離婚後の親子の交流と子の意思(2)」戸籍時報No.579, 4-14


(面会交流は)子の監護義務を全うするために親に認められる権利である側面を有する一方,人格の円満な発達に不可欠な両親の愛育の享受を求める子の権利としての性質をも有するものというべきである
大阪家審平 5・12・22

  • 最終更新:2013-10-29 12:26:30

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