国会答弁(面会交流)

○千葉国務大臣
七百六十六条第一項、子の監護について必要な事項というところに面会交流、こういうことも含まれているというふうに解釈をすることができますし、そういう定めをして面会交流を行っているという実情でございます。
※リンク先から「法務委員会」→「平成22年4月16日」を選択


○江田国務大臣
(民法766条の改正について)別れても父と子、母と子、この関係が変わるわけではないので、そして、別れた後も、監護親だけでなくて非監護親ともいろいろな面会交流があることが子の福祉にかなう、子の利益にかなうという観点からこういうものを明示したということで、だれの権利だというと、それはいろいろな理解があるかと思いますが、子の福祉というのを第一に考えているということだと思っております。

○江田国務大臣
 おっしゃるとおり、いろいろな関係機関が、官民ともに面会交流が円滑に実施できるように協力してサポートしていくことは大切だと思っております。関係府省庁等との連携、これも必要不可欠であると考えておりまして、法務省としても可能な対応について考えていきたいと思います。



○池坊委員
 面会交流についてお伺いしたいと思います。

 民法第七百六十六条第一項を改正して、父または母と子の面会及びその他の交流を新たに明示しております。この法改正により、どのような効果を意図していらっしゃるかを端的にちょっとお答えいただきたいと思います。

○江田国務大臣 子の面会交流ということ、それから費用の分担ということ、これを離婚の際には決めなきゃいけないんだということを、いけないとまではなかなか言いにくいんですが、決めるようにするということは書き込んだわけです。

 これまではここが明確でなかったものですから、なかなか当事者がそういうことを決めようという方向に向かず、家庭裁判所の実務においては、もし家裁が入ってやるときにはなるべく決める努力はしてきたと思いますが、しかし、そこでも必ずしも決め切れていなかった。

 やはり、別れた後も、父と子、母と子、この関係はちゃんと残るわけですから、そういう面会交流ということを離婚のときにもきっちり決めてくださいよ、それが我々の意思なんですよ、こういうことを国会がメッセージを発するということは非常に大きい効果があると思っております。



○江田国務大臣 審議の経過等について、委員の方からの御懸念を示されましたが、もともと面会交流あるいは監護費用分担というのは、離婚の際、七百六十六条第一項の、監護について必要な措置、これに含まれているというものであります。実務でもそのような解釈、理解の上でいろいろな話し合いを裁判所がリードしたりしていると思いますが、しかし、それでも明確でなかったということで、面会交流や監護費用の分担についての明確な定めなく離婚というのが成立してしまうということも多々ございました。

 そこで、その点を明確にするということで、監護についての必要な事項に含まれるということを明示したということでございまして、これは、別れても父と子、母と子、この関係が変わるわけではないので、そして、別れた後も、監護親だけでなくて非監護親ともいろいろな面会交流があることが子の福祉にかなう、子の利益にかなうという観点からこういうものを明示したということで、だれの権利だというと、それはいろいろな理解があるかと思いますが、子の福祉というのを第一に考えているということだと思っております。


○江田国務大臣 DV防止法上の保護命令は適正手続が必要だ、あるいは子の連れ去りが場合によっては児童虐待になる、あるいは監護権、監護親を決定する場合に不当な連れ去りが不利に働くように、面会交流に積極的な親が監護権決定に有利に働くように、あるいは面会交流を正当な理由なく破ったら監護権者の変更の重要な要素になり得るというような御指摘は、いずれも一般論としては異論ありません。重要な指摘だと思います。


○稲田委員 では、この面会交流というのは権利でしょうか。

○江田国務大臣 権利という場合には、一般的に権利というのはありません、だれの権利ということになるわけですが、親の権利か、子の権利かということになるわけで、これはなお議論が分かれている状況で、なかなか権利だというふうに言いがたいところがあります。もし権利だというなら、親の権利でもあり、子の権利でもある、そういう言い方はできるかもしれません。

○稲田委員 私も、大臣と同じように、親の権利であり、子の権利であると構成していいのではないかと思うんですけれども、なぜ権利だと言えないのか、そこをお伺いいたします。

○江田国務大臣 これは、今申し上げましたとおり、なお議論が分かれているということを踏まえて私も答弁をしなければいけないので、権利だというのがなかなか言いにくいということを言っているんです。

 ただ、非監護親が子に会う、子が非監護親に会う、その両者はそのつもりでいるのに、だれかがその間に入って会わせないようにするということになれば、非監護親にしても子にしても、そうした妨害を排除し得る立場にいるというのは、そうだと思います。


○稲田委員 では、この面会交流というのは権利でしょうか。

○江田国務大臣 権利という場合には、一般的に権利というのはありません、だれの権利ということになるわけですが、親の権利か、子の権利かということになるわけで、これはなお議論が分かれている状況で、なかなか権利だというふうに言いがたいところがあります。もし権利だというなら、親の権利でもあり、子の権利でもある、そういう言い方はできるかもしれません。

○稲田委員 私も、大臣と同じように、親の権利であり、子の権利であると構成していいのではないかと思うんですけれども、なぜ権利だと言えないのか、そこをお伺いいたします。

○江田国務大臣 これは、今申し上げましたとおり、なお議論が分かれているということを踏まえて私も答弁をしなければいけないので、権利だというのがなかなか言いにくいということを言っているんです。

 ただ、非監護親が子に会う、子が非監護親に会う、その両者はそのつもりでいるのに、だれかがその間に入って会わせないようにするということになれば、非監護親にしても子にしても、そうした妨害を排除し得る立場にいるというのは、そうだと思います。

○稲田委員 それでは、同じく、養育費については、養育費を請求するのは権利ですか、権利ではないんでしょうか。

○江田国務大臣 養育費については、これは、子の監護をしている親の、あるいは子が大分大きくなった場合はまた別かもしれませんが、権利性は強くなってくると思います。

○稲田委員 だから、私は、養育費も、養育している親の権利であり、子の権利である。面会交流も、親の権利であり、子の権利であると、同じように権利だと言い切ってしまっていいんだと思うんですけれども、どうして養育費は権利で面会交流は権利じゃないんですか。

○江田国務大臣 これは、私がちょっと思うのは、養育費の場合にはいろいろな履行の確保のための制度がありますが、面会交流は、なかなかこれは、履行勧告はできますけれども、間接強制もできますが、なかなか困難なので、そこはややニュアンス的に違いがあるかなと。

 しかし、おっしゃるとおり、面会交流についても監護費用についても、これは親の権利的な、あるいは子の権利的な、そういう両方の利益だと言わせてください。

○稲田委員 ちょっとこんがらがっちゃうんですけれども、履行確保の手段があるかどうかという問題だとか、そういう問題よりも、私は、やはり面会交流も養育費の請求も、監護している親だったり子だったりの権利であると言っていいんじゃないか。でないと、例えば調停で合意ができなかったときに、審判で面会交流について決めてもらえるんじゃないんですか。

○江田国務大臣 最高裁の裁判例があるようでございまして、最高裁第一小法廷の決定、平成十二年五月一日というもので、この決定について、これは最高裁の調査官の解説がありまして、面接交渉の内容は監護者の監護教育内容と調和する方法と形式において決定されるべきものであり、面接交渉権と言われているものは、面接交渉を求める請求権というよりも、子の監護のために適正な措置を求める権利であるというのが相当であるというように書いてございます。したがって、そのようなことでございます。

○稲田委員 これは質問通告もいたしておりましたので、もう少し私は大臣に明確な答弁がいただけると思っていたんですけれども、養育費の請求は権利であり、面会交流は権利ではないというその理由について、もう一度説明いただけますか。

○江田国務大臣 今ちょっと混乱を与えてしまったかもしれませんが、面会交流についても費用の分担についても、ともにそれは同じ枠組みの中でのことであって、どっちかが権利でどっちかが権利でないという意味で言ったんじゃなくて、なかなかいろいろな説があって、ともに権利だというのがなかなか言いがたいけれども、しかし、そんなものは権利じゃないんだから無視していいんだということにもならないので、これは、権利があってそこに請求権があるんだというよりも、適正な措置を求める利益をそれぞれが、非監護親も子も有している、あるいは監護親も、非監護親に対して。

 そうはいっても、別れても、やはりそれは親子であり、あるいは元夫婦であったものの関係ですから、そこはなるべくひとつ話し合いで円満に解決していく方向をみんなで探ろうという意味で、あえて、権利です、あるいは請求権ですというような言い方をしていないんだと御理解いただきたいと思います。


○城内委員 今回の民法七百六十六条の改正におきましては、親子の面会交流及び養育費について明示されることになりました。これ自体、私は評価しておりますが、ただ、これまで面会交流については、現行制度では監護に必要な事項として運用されておりましたが、昭和五十九年の判例にもありますように、児童の福祉の観点から面会交流を認めないとした例もあり、権利とは言いがたい非常に弱いものでありました。

 このたび条文に明記することによって、より権利に近いものになったのではないかと思いますが、今後、これは離婚後の親子の面会交流の重要性をより積極的に認めるべきであるということで、大臣もそのように考えているかどうか、御質問させていただきたいと思います。どうでしょうか。

○江田国務大臣 委員御説明のとおりだと思っております。

 面会交流というのは、親にとっても大切、しかし、より、子にとって大切な事柄であって、これは、今後、離婚のときには面会交流をどういうふうにするかというのは、極力離婚する夫婦の間で取り決めをしていただきたいと思っております。

  • 最終更新:2014-02-24 11:28:59

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