子どもへの影響(事例)

「とっても大事な話があるんだ。お母さんとお父さんは、一緒に暮らしているとお互いを不幸せにするから別れて生きていくことにしたんだよ。でもお父さんはお前たちを決して見捨てるわけではないということと、お前たちには全く責任がないということだけは分かってほしい。お母さんと別れても、お父さんがお前たちのお父さんであることには変わりないし、週末には会えるからね……。これまでと違うのは、ある時はお母さんと暮らし、ある時はお父さんと暮らすようになるということだけなんだよ………」
(中略)
当時5歳だった娘は8歳になった今、当時を振り返り、次のように語っている。
「本当は、お父さん出て行かないで!!と言いたかったけど、あまりにもショックが大きくて声が出なかった……」またその日以来、「すべての楽しかった思い出が頭から消えてしまい…悪い思いが頭にこびりついてしまった感じだった……」「私の人生はあの瞬間に変わってしまった。いつも幸せだったのが、いつも悲しい状態に……」「週末にお父さんに会う時には、何も変わっていない…いつもの週末と同じだと思い、何も考えないようにしてきた…。友だちの誰にも別居、離婚のことは話さないようにしてきた。恥ずかしいし…」



私は両親の不仲を感じていなかったので、予想もしていなかったことを突然母から告げられて、衝撃を受けることとなりました。(中略)これまでの生活のあらゆるシーンを回想し、両親の態度や行動を分析します。そして、どうにか離婚を食い止めることはできないか、今までどおり一緒に暮らすことはできないかと考えました。もしかしたらやり直せるのではないかと期待を抱く気持ちもありました。



私は「どちらにも自由に会える離婚家庭の子」でした。それでも別居している親に会うときは、なんとなく申し訳ない気持ちがあったものです。子どもにしてみれば板ばさみの辛い状態。



3歳の時に両親が離婚し、母が写真を全部処分したので、おやじの顔も名前も20年前に死ぬまで知らなかった。どんなおなじだったのか、母は話さない。けど、ぼくは捨てられたとずっと憎んでいました。(中略)外で父と子が手をつないでいるのを見ると、その手を引き離したくなりました。
引用・参考文献:水谷修『朝日新聞2009年9月13日』



 ところで最近の離婚では、一般的に母親が子どもを引き取るケースが多いのですが、彩ちゃんの場合は、お父さん。はじめこそ、おじいちゃんおばあちゃんとの同居でしたが、いまはお父さんが家事、育児、仕事を一手に引き受けています。
(中略)
「彩ちゃん自身は、お母さんと暮らしたいとは思わなかったの?」と尋ねてみました。すると、「『どっちと暮らしたい?』って訊かれていたら、選べなかったから、勝手に決めてくれてよかった」。
 ともすれば母親は、「子どもは絶対に自分(母親)と暮らしたいに決まっている」と信じ込みがちですが、ことはそう単純ではないようです。
(中略)
 最後に、お父さんとお母さんが離婚したことをどう思っているか、と尋ねてみました。
 「どうしても合わなかったんだから仕方ないと思うけれど、でも、お互いにもう少し、心を広く持ってほしかった。」
 彩ちゃん自身は、少なくとも子どもがいたら、絶対に離婚はしたくないそうです。



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  • 最終更新:2014-03-10 01:20:45

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